あのりふぐとは、伊勢湾を含む遠州灘から熊野灘にかけての海域で漁獲され、
志摩の国漁協の安乗港を中心に水揚げされる、
体重700g以上の天然トラフグのこと。
シーズンは、空気に冷たさが感じられるようになる10月1日から2月末まで。
寒くなるごとにうま味が増します。

志摩半島の北東端に位置する安乗港は、"志摩の果て"などとも言われる岬にある漁港で、 その名からもわかる通り、あのりふぐが水揚げの中心の港です。安乗の沖は、トラフグの産卵場なのです。 戦前からこの地域でトラフグは獲れていましたが、それは別の場所で加工され、下関ふぐとして全国に出荷されていたとか。 しかし平成14年には水揚げ高が日本一となり、地元のブランドとして売り出す目的で、 「あのりふぐ協議会」が立ち上げられて、このブランド名が誕生。今では"あのりふぐ"は三重を代表する食材になりつつあります。

あのりふぐ漁は延縄(はえなわ)と呼ばれる漁法で行われます。 "幹縄"という長さ数キロ(!)にもなる長いロープに、一定間隔で釣り針をとりつけ、 潮の流れにのせて海底をはわせます。餌はアジやイワシ。 使う針は二千針、大変な思いをして針を取り付け海に放ちますが、 一日に獲れるあのりふぐは数十匹………。だから高価なわけです。

フグ漁は夜。遠州灘の沖を目指して、船は深夜1時頃、もう少し近場だと明け方3時すぎに出発。 この日は合計42隻の船が出ました。そして夜通し漁を行ない、翌日の夕方3時半すぎになると、 続々と船が戻ってきます。そのたびに卸の仲買人たちがわらわらと船へ駆け寄り、船底のイケスをのぞいて獲物を見て、 入札を決めます。が、入札は一匹一匹買うのではなく、船一隻ごと買う"船買い"。 こうして船が来るたびに見に行く、というのを繰り返します。 このやり方は手間ですが、移動などで魚を傷つけることがないのです。 ある船のイケスで、とびきり大きいのが暴れていて驚いていると、「あれは2キロ以上やな。2万はするで」と漁師さん。

あのりふぐがこんなに高い理由のひとつは、その年によって漁獲量が全く違い、 豊漁なときと不漁のときの差が激しいのです。 今年はどうやらやや少なめらしい…。 解禁初日にわっと獲れても、その後さっぱり、などということもあり、いざ漁に出るまで予想は不可能。 獲れないときほどみんなが欲しがり、値段はつり上がります。

フルコースのあのりふぐが格安で食べられる「まるせい」。高価でめったに食べられない天然ふぐを気軽に食べられる、 あのりふぐ問屋「丸勢水産」のお食事処です。 こちらは、三重県で初めてあのりふぐ家庭用セットの宅配を始めたお店でもあります。 直営だからこそ、この価格。ふぐの値段があがっても、メニューの価格は変動なし。ありがたい!
お店にはふぐ取り扱い認定を受けた料理人が4人。1匹さばくのにだいたい10分程度。 毒を取り除くこと以外は、扱いやすい魚なんだそうです。 ふぐはさばいてから1日寝かせるとよりうまみが増します。 行くときは必ず予約を!


一番人気は5000円の「あのりふぐコース」。てっさ、てっぴ、唐揚げ、てっちり、雑炊セット、香の物、デザート。 このコースの唐揚げは"よりとふぐ"になります。ボリュームもかなりあり、食べごたえ満点。 次に人気の8000円のコース「あのりふぐ まるせいコース」になると、 唐揚げもあのりふぐになり、ふぐタタキがつきます。お得度でいえば、一番だそう。 「1月頃が一番身がこりこりしておいしいです。白子を持つ直前くらい」と店の方。 店のスタッフがみな"一番好き"というのは、意外にも"唐揚げ"。「火を通すとふわっふわになるんです!」。 さらに「あのりふぐ飯丼」なんてのもあります。ふぐのだしで炊いたご飯に、焼いたふぐをほぐして混ぜ、さらに上には唐揚げが! 価格は1500円。 ランチタイムにはこちらが大人気です。

まるせい
志摩市阿児町安乗178-3
0599-47-4134
11:00〜14:00(LO13:30)、
17:00〜21:00(LO20:00)
火曜休み
http://www.anorifugu.com/

























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