聞けば聞くほど、知れば知るほど、更に奥深く、常に新鮮な伊勢神宮。
長年神職として仕え、神宮への深い思いと幅広い知識を併せ持つ。
矢野憲一 五十鈴塾塾長のエッセイが、神宮の新たな魅力を聞きます。




伊勢神宮の観光ポスターに「さくらの国にさくらの名所」として宇治橋の桜を写したのがあったのを覚えています。
もう四十年も前のことです。
伊勢市の花は桜。伊勢市(旧宇治山田市)のマークは、以前は桜のデザインで、昔は今よりもっと伊勢には桜が多くありました。 現在は宮川堤が有名ですが、大昔は鹿海(かのみ)から朝熊(あさま)町を「桜木の里」といい、平安時代の『伊勢新名所歌合』にも出ています。 江戸時代は外宮の裏山、前山も名所で、桜木町にも桜木社という神社がありました。 戦前は倉田山にもたくさんの桜がありました。
外宮の豊宮崎文庫には外宮の御尾根に生じた桜を植えた「御屋根桜」という山桜のいっしゅはが今もあります。 内宮の摂社、朝熊(あさくまじんじゃ)は昔、桜大刀自神(さくらおおとじのかみ)をまつるとして 「桜宮」ともいわれていました。
そして、その遥拝所がいまの内宮神楽殿のそば、四至神(みやのめぐりのかみ) とする信仰があったようです。
この神は子安神社として内宮の所管社でまつられ、子授け、安産の守り神とされています。 このすぐ近くの衛士の見張り所前にはピンクの美しい桜があります。

内宮の山奥には「宿り木桜」という杉の大木に見事な山桜が寄生する名木がありますが、これは見に行けないのが残念です。





















Copyrightc 2008-2009 iTV Co.Ltd,. All Rights Reserved.